骨太の方針2021

経済財政運営と改革の基本方針2021、いわゆる骨太の方針2021が閣議決定されました。まず第一に、新型コロナウイルスを踏まえた感染症対策として、緊急の際には、より強力な司令塔の下で、病床、医療人材、治療薬やワクチンなどあらゆる対策がとれる体制を作ること。

その上で、グリーン社会の実現、デジタル化の加速、活力ある地方づくり、子どもを産み育てやすい社会の実現を、成長の四つの原動力と位置づけ、重点的に資源を配分することなどが決まりました。

私が総理に申し入れた、外交力強化、海上保安体制の充実もしっかりと書き込まれました。次は実行あるのみ、です。

(9)外交・安全保障の強化 <骨太の方針2021より抜粋 >

「自由で開かれたインド太平洋」の実現に向け、日米同盟を基軸としつつ、ASEAN、豪州、インド、欧州、太平洋島しょ国など基本的価値を共有する国・地域との協力を深化させる。法の支配を確立する取組等を推進し、国際機関邦人職員の増強、国際裁判を含む紛争処理制度の効果的活用を図る。現下の国際情勢を踏まえ、我が国らしい人権外交を主体的かつ積極的に進める。第8回アフリカ開発会議に向け、官民一体で諸課題の解決に貢献する。北朝鮮との関係については、日朝平壌宣言に基づき、拉致、核、ミサイルといった諸懸案を包括的に解決し、不幸な過去を清算して、国交正常化を目指す。国際社会における軍縮・不拡散の取組に積極的に貢献する。感染症の世界的な感染状況を踏まえつつ、人間の安全保障の推進を始めとするODAによる開発協力の効果的・効率的な拡充に取り組む。戦略的対外発信の更なる強化を行う。また、親日派・知日派の拡充に取り組む。現地の感染症の状況等を踏まえ、邦人保護に係る領事体制の更なる強化を図る。これらの取組の基盤として、人的体制、財政基盤、在外公館の整備やデジタル化等を図り、外交実施体制の整備を推進する。周辺各国が防衛費の大幅な増額等により軍事力の強化を図るなど、我が国周辺の安全保障環境がこれまでにない速度で厳しさを増す中、「国家安全保障戦略」等に基づき、宇宙・サイバー・電磁波といった新領域を含む統合運用、多様な経空脅威への対処能力、必要な装備品・弾薬の確保や維持整備等こうした変化への対応に必要な防衛力を大幅に強化し、多次元統合防衛力を構築する。あわせて、防衛分野での技術的優越の確保のため、必要な体制及びゲーム・チェンジャー技術等の研究開発や防衛産業基盤を強化する。質の高い自衛隊員の十分な確保や処遇改善等を通じた人的基盤の強化、在日米軍再編事業の推進等を図る。抑止力の強化について、引き続き政府において検討を行う。また、海洋状況把握の能力強化のほか、周辺国の海洋進出に対応し、十分な装備を保有した巡視船の増強、老朽代替の促進、無操縦者航空機による新技術を活用した監視能力の強化、人材育成等海上保安体制を強化する。