5月前半

5月の前半は、環境の維持について、改めて考えさせられました。
水俣-15月1日は、熊本県水俣市で、水俣病犠牲者慰霊式に出席しました。昭和31年5月1日に水俣病が公式確認されたことにより、毎年、この日に慰霊式が開催されています。この1年で、水銀に関する国際条約、「水俣条約」が批准され、日本のイニシアティブで、水銀被害への国際的な対策が一歩進んだことは良い報告です。
ただ、犠牲になられた方々のことを忘れてはなりません。福島と水俣の交流事業に参加した中学生の言葉に「教科書の片隅にある水俣病の文字。このたった三文字の言葉の裏に数々の悲劇があると知りました。」とありましたが、全くその通りです。国として、なすべきことをしっかりと続けていかねばなりません。慰霊式の後の「語り部」の皆さんとの懇談や被害者団体との意見交換においても、そうお約束しました。

リニア1-1リニア2-1
5月14日には日本の技術の粋を集めた、リニアの実験線に試乗しました。
最高時速は506キロ。全線が開通すれば、東京・大阪間をわずか67分で駆け抜けます。ほとんど揺れもなく素晴らしい乗り心地で、まさに鉄道史に新しい歴史を刻む夢の技術です。
であるからこそ、環境アセスを担当する環境省としては、環境への負荷をできる限り軽減し、環境面でも世界に誇れるリニア新幹線としてもらいたいと考えています。

お堀意識して、身近な環境を見渡すと、環境を維持するには、継続的な努力が必要であることに気づきます。
皇居外苑のお堀は、環境省が管理をしています。以前は玉川上水から水が供給されて水の循環があり、きれいな水が保たれていたのですが、昭和40年代、水の供給・循環の仕組みがなくなり、大雨の際には下水が流れ込むこともあり、その後、残念ながら水質の汚濁が進んでしまいました。
現在、環境省ではお堀の水質改善に取り組んでいます。お堀には、希少な植物が多く生息しており、それらを保護しつつ、きれいな水を取り戻していきます。皇居外苑は今でも自然豊かで魅力的なスポットですが、一層、その魅力を高めていきたいと思います。
引き続き、個々人の生活に密接に関わる、身近な環境を、維持・向上させていきます。

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